すずひらのブログ

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【アニメ感想】幼女戦記

アニメ版の幼女戦記を見たので感想を書く。

映画版は未視聴、原作も読んでないので、あくまで1つのテレビアニメ作品としての感想を書きたい。

主人公の生存戦略物語として楽しかった

本作の物語を一言で表現すると、主人公が異世界でどう生き抜くかを描いたものだと思う。僕はその軸で物語を追っていった。

前世ではエリートなサラリーマンで将来も安泰、生存に対する課題は何もなし。神に祈るとか意味わからん。そんな余裕こいてた主人公が、突然の理不尽に遭遇してまさかの異世界に転生される。しかも無力の象徴とも言える幼女となって。かわいそうすぎる。今までの人生で積み上げてきたものだってあるだろうに……。

なんて同情していたのもつかの間。前世で積み上げた知識・経験はしっかりと異世界へ引き継がれており、更には天才的な魔法の才能まで持っているという。

そんな、前世の知識・経験と、新たに獲得した魔法の才能を組み合わせて、見ず知らずの世界で生き抜こうと奮闘する主人公の物語。それが幼女戦記ってアニメだ。

主人公の行動がことごとく裏目に出るのが面白かった。安全な後方で成果を上げて出世していきたいというサラリーマンのステレオタイプな価値観を異世界でも貫き通そうとするものの、悪魔的な戦闘スキルが災いして最も危険な任務にばかり就いてしまう。しかも命令には絶対従うっていうサラリーマン的思考が災いして逃げるわけにもいかない。

じゃあもうやるしかないでしょうということで、常に期待以上の成果を上げてしまう。で、成果を上げたため、他の誰もできないより危険な任務に就いていく。この繰り返し。

こうして、生存のために危険な任務に赴くっていう矛盾した状態に追い込まれてく主人公が不憫でならない。でも見てる側としては超面白い。

悪魔的な戦闘センスを持つ主人公が平和に生きるためには、もう戦争を終わらせるしかない。だからこそ、誰よりも残党を滅ぼすことに執着したんだと思う。戦争が長引けば危険な仕事が続く。

ところが異世界の連中は世界大戦を初めて経験しており、前世の歴史を知らない。よって、理屈ではなく感情で戦争が泥沼化することに考えが及ばない。なので残党制圧の必要性を理解できなかった。

この一連のやり取りは、前世(この現実)に生きる一人としては歯がゆかった。「え、明らかに後で厄介なことになるんだから残党攻めとこうよ。なんで攻めない?」って思った。文字通り異世界であり歴史や価値観を共有していないからこその苦悩だ。こういう面でも、やっぱり異世界で生き抜いていくのは大変だと思った。

アニメは戦争途中で終わってしまったけど、生存物語としては一旦の区切りはついたと思う。「戦争終結のために戦い続ける」ていう意思を改めてしたという意味で。その選択は泥沼化していく道だろうけど、それはまた別の物語。原作が完結したら楽しもうと思う。

戦記物としてはあまり楽しめなかった

あくまで個人的にはだけど、戦記物としてはあまり楽しめなかった。その理由をシンプルに言うと、異世界の世界観が全然分からないからだ。各国の政治情勢、利害関係の対立、なぜ戦争しているのか。そういう戦記物としての重要な要素がほとんど描かれていない。とりわけ、戦争理由が分からないのが大きい。なんで戦争しているのか分からない以上、戦争の行く末も他人事に移ってしまう。「いや、そもそもなんで君たち戦争してるの?僕にも教えてよ」てな状態。

まあこれは作り手側も分かってることだと思う。つまり幼女戦記って作品は、少なくともアニメ化された範囲でいうと、戦記モノではなく「現実から異世界に転生された人がいかに生き抜くか」に焦点を当てているんだと改めて感じる。戦記モノとしての要素の無さを見て。

存在Xは一体何だったのか?

存在Xって一体何だったんだろう。アニメを見ただけでは僕には理解が及ばなかった。

神にすがりたいほど生き抜くのが困難な状況に転生させることで、主人公に信仰心を持たせることが目的なんだよね。そのために、主人公を幼女っていう無力の象徴みたいな存在に転生させた。さらに、天才的な魔法の才能を持たせることで、常に過酷な前線に配置されるように仕向けたんだろう。そういう魂胆までは理解できた。

でも、一人の人間に信仰心を持たせるためだけにそこまでやるか?ちょっと大げさすぎるし、いまいちピンとこない。なのできっと何か他の狙いもあるんだろうと勝手に深読みしている。完結したら原作でこの深読みの是非を確認してみたい。

 

以上。まとめると、「戦記モノとしてではなく、主人公の生存物語として楽しめた良い作品でした」という感想です。

あ、書いてなかったけど、アクションシーンがすごく良かった。特に主人公が一人で無双するシーンに見入った。アニメのアクションシーンって大好き。。実写とはまた違うカッコよさがある。そういう映像面でも楽しめる素晴らしい作品でした。